女性パントマイムアーティスト/演技指導・振付・出演・教室
パントマイムとジェスチャー:コミュニケーションの秘密を解き明かす
こんにちは。芸能事務所トゥインクルコーポレーション所属・パントマイムアーティストの織辺真智子です。
今日は、パントマイムとジェスチャーの違いについて、そしてそれらをどのように日常生活やビジネスシーンで活用できるかをお話しさせていただきます。
パントマイムとジェスチャーの違い
パントマイムとジェスチャー、一見似ています。どう違うの?って思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
パントマイムは感情表現が主な目的で、より芸術的な表現方法です。例えば、「悲しみ」という感情を、言葉を使わずに体全体で表現します。肩を落とし、顔を伏せ、ゆっくりとした動きで歩くことで、観客に悲しみの感情を伝えるのです。そして物語などを演じる時には、体全体のみで、3分、5分、15分・・・2時間近く続けることがあります。
一方、ジェスチャーは日常的に使われる身振り手振りで、主に状況説明や言葉を補完する役割があります。例えば、道を尋ねられたときに手で方向を指し示すようなものですね。または、「大きい」と言いながら両手を広げて示すこともジェスチャーの一つです。
パントマイムが一つの芸術形態であるのに対し、ジェスチャーは日常のコミュニケーションツールとして私たちが無意識のうちに使っているものなんです。
ビジネスシーンでのジェスチャーの活用
ビジネスシーンでは、このジェスチャーがとても重要な役割を果たします。プレゼンテーションや商談の場で適切なジェスチャーを使うと、言葉だけでは伝えきれない部分を補完できるんです。
例えば、手のひらを開いて相手に向けると誠実さや開放性を示せます。これは「私には隠し立てすることは何もありません」というメッセージを無言で伝えているようなものです。また、数字を指で表現すると情報がより明確に伝わります。「3つのポイントがあります」と言いながら、実際に3本の指を立てると、聞き手の理解度が高まります。
さらに、話の流れに合わせて適切なジェスチャーを使うことで、プレゼンテーションにリズムと活気を与えることができます。例えば、新しいトピックに移る際に両手を広げるジェスチャーをすることで、聴衆の注意を引き付けることができるんです。
ただし、使いすぎには注意が必要です。ビジネスの場では、控えめで自然なジェスチャーが適切です。過剰な動きは逆に相手の注意を散漫にさせてしまう可能性があるので、バランスが大切なんです。また、文化によってジェスチャーの意味が異なる場合もあるので、国際的なビジネスの場では特に注意が必要です。
ジェスチャーマイム:パントマイムの中のジェスチャー
パントマイムの中にも「ジェスチャーマイム」というものがあります。これは、パントマイムの中で状況説明を目的とした動作を使うことです。例えば、観客に何かを指さしたり、手招きしたりする動きがこれにあたります。
ジェスチャーマイムは、体全体と表情を使って言葉なしでメッセージを伝える芸術形式です。日常的なジェスチャーよりも大げさで劇的な動きを使い、見えない物体や環境と相互作用しているような錯覚を生み出します。例えば、目の前に見えない壁があるかのように手で触れる動作をしたり、見えないロープを引っ張るような動きをしたりします。
これは、演劇やストリートパフォーマンスだけでなく、時には公開スピーチにも取り入れられることがあります。スピーチの中で適切なジェスチャーマイムを使うことで、聴衆の注目を集め、あなたのメッセージをより強く、より印象的に伝えることができます。
日常生活でのジェスチャーの活用
ジェスチャーは、ビジネスシーンだけでなく日常生活でも大いに役立ちます。例えば、外国人とのコミュニケーションで言葉が通じない時、適切なジェスチャーを使うことで意思疎通がスムーズになることがあります。
また、友人との会話でも、ジェスチャーを上手に使うことで、あなたの話がより生き生きとしたものになります。例えば、面白い話をする時に手を大きく動かすことで、聞き手の興味を引き付けることができるんです。
さらに、子どもとのコミュニケーションでも、ジェスチャーは重要な役割を果たします。言葉だけでなく、体の動きも使って説明することで、子どもの理解を深めることができるんです。
ジェスチャーを磨くには
ジェスチャーのスキルを磨きたいと思った場合は、日々少しずつ意識して練習してみましょう。
まずは、自分のジェスチャーを意識的に観察してみましょう。普段、どんなジェスチャーをよく使っているでしょうか。
次に、効果的なジェスチャーを使っている人を観察してみましょう。テレビの司会者やプレゼンターは、多くの場合、効果的なジェスチャーを使っています。彼らのジェスチャーを真似てみるのも良い練習になります。
そして、実際のコミュニケーションの中で意識的にジェスチャーを使ってみましょう。最初は少し不自然に感じるかもしれませんが、繰り返し練習することで、自然なジェスチャーが身につきます。
長いスピーチや司会など、人前に出る時に使いたい場合は動画や鏡などで練習して、ある程度パターンを決めるのもおすすめです。
もう少しプレゼン能力を高めたいな、と思った時はぜひ、日々の生活の中でジェスチャーを意識して使ってみてくださいね。きっと、コミュニケーションの質が変わってくると思います。
パントマイムとジェスチャー、一見似ているようで異なる二つの表現方法。でも、どちらも非言語コミュニケーションという点では共通しています。言葉以外の方法でメッセージを伝える力を磨くことで、あなたのコミュニケーション能力は格段に向上するはずです。
ぜひ、これからの日常生活やビジネスシーンで、パントマイムやジェスチャーの技術を意識的に取り入れてみてください。新しい自分との出会いがあるかもしれませんよ。
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